デジタル活用で中小企業・組合の可能性を広げる

大和市リサイクル事業(協)|デジタル化で変わる資源回収!動態管理システムで車両の「いま」を把握し、効率化と顧客対応スピードをアップ

 資源回収事業を営む事業者11社で構成される大和市リサイクル事業協同組合(以下、「組合」)。市内約1,400カ所のリサイクルステーションの資源回収や資源選別所の管理・運営業務を担っています。

 資源回収方法が、現在のステーション方式(集合方式)からいずれは戸別収集方式へ切替わることを見据えて、2025年6月から日野自動車株式会社(以下「日野自動車」)が提供する動態管理アプリ「GOMIRUTO(ごみると)」を導入しました。

【課題】リアルタイムな回収状況の把握 / 回収員と組合事務所双方の業務負担の軽減

 課題は組合事務局側で「リアルタイムで車両がいまどこにいるかわからない」こと。

 リサイクルステーションの回収状況の問い合わせや、自治体から回収依頼があった際は、電話で直接作業中の回収員(組合員)に回収状況を確認していました。運転や作業中は電話が繋がりにくく、確認や回収に向かわせる車両の調整などに時間がかかっていました。

 また、事故発生時は回収員から口頭による報告を受けますが、事故発生箇所の把握に時間がかかり、対応の遅れが発生するリスクがありました。 また、将来的な戸別収集への移行を考えると、回収員と組合事務局の負担軽減の必要性を感じていました。

【導入】ごみ収集業界向け動態管理システム「GOMIRUTO」の導入

 課題を解決できるツールを模索する中、日野自動車の機関紙「ひのでーす」の「GOMIRUTO」の紹介記事が小俣専務理事の目に留まりました。

  • 地図・位置情報の精度が高い
  • インターネット環境とブラウザだけで利用でき、導入が容易

なことが決め手となり、説明を聞いてから1回の理事会開催を経て契約・導入に至りました。このスピード感には提案した日野自動車の担当者も驚いたといいます。

組合・組合員業務に精通している小俣専務理事だからこそ、導入後の活用と展開のイメージを描けたこと。また、小俣専務理事をはじめとする組合事務局に対する信頼が、迅速な意思決定に繋がりました。

【効果】リアルタイムな走行位置と回収状況の把握を実現。問い合わせの回答精度とスピードが向上

 はじめに、組合所有のパッカー車(資源回収車)9台に導入し、使い勝手を検証。都度、組合事務局で改善を図り、開発元である日野自動車にフィードバックして、現場とのすり合わせを行ってきました。

GPSで位置情報を取得します
道路左右どちら側を走行したか一目でわかる

 操作は直感的で、画面上で①車両の走行履歴 ②車両が走行中か停止中か ③いつ、どこで巻き込みを行ったか(=いつ資源回収を行ったか)を把握することができます。 これにより、お問い合わせに対して待たせることなく回答ができ、回収員への連絡もスムーズになりました。事故発生時の情報把握も容易となり、対応が迅速に行えます。

資源回収業界内で、先駆けて実証実験的に取り組みをはじめた当組合。日々現場の意見が反映され、現場目線の使い勝手が良いシステムへとアップデートが行われています。

【展望】データ活用で回収ルートを最適化し、業界全体の効率化へ

 導入から半年ほど経ち、設置済の組合所有のパッカー車(資源回収車)に加えて、組合事務局公用車への設置も検討しています。システムは、かゆいところに手が届かない部分もありますが、日野自動車と二人三脚で、使い勝手や検証結果を共有し、より現場が使いやすい形への改善を試みているところです。

 現在、この取り組みに8組合員が参加し、5コースが稼働しています。各会社のコースの周り方は様々ですが、蓄積したデータを将来的にはルート教育にも活用いきたいと考えています。

 システム画面の操作に必要なタブレット管理や通信料の負担などの課題もありますが、容器包装プラ回収業務だけではなく、可燃性資源・不燃性資源の回収や、組合員が所有している車両にも導入を広げていきたい考えです。将来的には組合事務局が指令室のような役割でもって、回収ルートの最適化など、業界全体の効率化につながる取り組みへと発展させていく構想を描いています。

大和市リサイクル事業協同組合

主な事業:家庭の資源回収、資源選別所の管理・運営業務

所在地:神奈川県大和市柳橋五丁目13番9

組合員数:11社(取材時)

●導入ITツール:GOMIRUTO(ごみると)