経営者目線と現場従業員目線、双方の思いをくみ取りながら、経営者と現場を繋ぎ「その場で解決策を見つけ」「その場でシステムを構築し」「その場でノウハウを共有する」、ありそうでなかった、徹底的に中小企業の目線に立ったDX実現のサポートを行っているナカタケテック株式会社。
実際にサポートを受けたナカタケ株式会社へご訪問し、”スモールステップによるDX実現の取組み”を視察しました!

早速工場の中に入ります。資材エリアから奥へ進むと、PCとモニターが置かれた作業スペースを発見!QRコードが数種類掲示されています。


ここでは作業者が制作している製品の図面確認や、資材の在庫管理、また器具備品の貸出・返却登録等を行うことができます。
QRコードは「勤怠管理」「在庫管理」「ヒヤリハット報告」など目的別に用意され、現場従業員がスマートフォンで読み取るとアプリ画面にアクセスできます。最初は1、2つだったQRコードも、従業員が自発的に意見を出し合い、必要なアプリを都度、従業員が作成・追加して今の形になったそうです。
スマートフォンで入力した内容は、Microsoft365上にあるエクセル表やデータベースに自動でリアルタイム集計、管理者はいつでも確認できます。
はじめは、ナカタケテック株式会社のスタッフがサポートに入っていましたが、ノウハウややり方を教えていくなかで、今では自走できるようになったと言います。


【取組み例】
- 製品図面のデジタル化
画面に従い項目を選択すると、必要な製品図面が自動的に表示されます。
当時の紙による図面管理や確認作業では、最新の図面がわからなくなる、保管場所の確保が課題でした。現在はPC上で最新版を確認できるようになり、保管場所も有効活用ができています。 - 材料在庫の管理
QRコードの読取又は画面からアプリを選択し、製作する製品を登録すると、使用する部品の在庫数が自動で引き落とされます。在庫数が設定した基準を下回ると、自動で総務部門へ部品発注依頼の連絡メールが送られます。
以前は、部品の在庫が少なくなるたびに工場から事務所へ行き、発注を依頼する必要がありましたが、一連の自動化により、現場従業員は工場内で作業に集中できるようになりました。 - 工具管理
アプリから使用する工具を登録するようにしてから、工具の紛失が大幅に減りました。 - 社用車予約管理
QRコードからアプリを読み込み、空いている時間帯の社用車のみ予約ができます。 

機械の稼働時間を記録するため、作業前後にQRコードを読込、作業時間と作業内容を登録しています。これにより、機械の稼働率や平均作業を把握できるため、データを蓄積することで、工程や工場レイアウトの見直しによる生産の最適化を図ることも可能になります。
ここまで、ご紹介してきた取組みを実現しているのが”Microsoft365”です。
”Microsoft365”とは、「Microsoft」が提供するサブスクリプション型のサービスで、「Word・Excel・PowerPoint」などのOfficeアプリをはじめ、クラウドストレージ「SharePoint」やセキュリティ等、様々なアプリケーション機能が含まれています。全世界で使われているため、多言語への対応も可能です。
ナカタケテック株式会社では、DXを進める際に、FAXを含めた紙の書類やWordやExcelを完全に無くすことは目指していないと言います。
「何のためにデジタル化するのか」明確にしたうえで、業務の流れや作業者のデジタルレベルに応じて、今までのやり方と共存できるところと、デジタルに置き換えてアップデートできるところとを整理し、各企業に最適な方法を提案するなかで、中小企業のDXの実現に、”Microsoft365”が相性が良いと考えていると言います。
視察した取組みは、「すぐに取り組めるもの」との印象を受けました。
小さなステップによる業務効率化やデータの蓄積・活用の先に、在庫管理や生産管理システム、経営管理に役立つ分析システムを見据えるお客様もいらっしゃるとのお話もありました。
そこに行きつくまでに、まず最初の一歩のハードルが低く設計されていることが、自社の取組みイメージを描きやすく、規模や予算等の身の丈にあったDXの実現に重要であることを実感する視察でした。

中央会では、DXに取り組みたいけれど「何をやりたいのか定まっていない」方も含めて、取り組むべき課題を経営者と現場従業員の双方の目線から、整理して伴走してご支援させていただきます!ぜひお気軽にご相談ください。
